朝食をとった後 ホテルを専用バスで出発して アジャンタに行きます
オーランガバードから北東に進み デカン高原の断崖中腹に刻まれた仏教寺院群です
エローラは彫刻がすばらしく見事ですが アジャンタは石窟に描かれた壁画が見事です
時代は エローラを更にさかのぼり 紀元前1世紀頃と
紀元5世紀と二つの時代に分けられるそうです
その当時 中央インドを支配していたヴァーカータカ帝国が
財と威信をかけて石窟寺院を建造していましたが
そのヴァーカータカ帝国の崩壊とともに やがて寺院群はジャングルに飲み込まれ
1000年以上もの間忘れ去られていました
そして1819年イギリス騎兵隊のジョン・スミスが トラ狩に訪れたここアジャンタで
トラを追いかけていて偶然発見したと 現地ガイドのシェイクさんが話してくれました
駐車場で私達の専用バスを停めて そこから歩いて
環境保護のために アジャンタ専用の電気バスに乗り換えます

お土産物屋さんや スナック菓子店の密集するその道を歩いていると
沢山の売り子達が声をかけてきます 「僕,山田です ポストカード安いよ」と
明らかにインド人です 更に歩いていると 今度は田中さんや 佐藤さんも現れました
なかなかの商売上手です 「ノー ノー」と断り続け やっと電気バスに乗りました
私達やインド人や西洋人の観光客が バスの定員いっぱいに乗り
山の反対側に着きました ここから石段を登り アジャンタ石窟群に歩いていきます
足腰が弱い人でも 移動できるように 男性二人で担ぐ輿がお客さんを待っていました

ここでも インド人は商売上手です 「乗って行かない?」と勧められました
「ノー」と断り 石段を上がっていくと 第1窟に着きました
中に入ると石窟の壁一面に描かれた仏教絵画が見事です
そして蓮華手菩薩像と金剛手菩薩像が穏やかな表情で描かれています

絵画を保護するために カメラのフラッシュは禁止です 懐中電灯の明かりでの撮影です
全部で30窟あるようですが 数窟は見学できないようです
いくつかの石窟を見学しました ここでもやはり すばらしいの連続です
7窟釈迦像 16窟へ上がる階段ゾウの像 26窟ストゥーパ 26窟巨大涅槃像

ストゥーパ
この12月 1月のインドは冬ですから 朝晩は一桁まで気温が下がります
ですが 昼過ぎの一番日が高い時間は 汗ばむほどに気温が上がります
お昼近くになって気温も上がり 少し疲れてきました
でも アジャンタを一望に見渡せる高台まで元気を振り絞って頑張って上る事にしました
上がりきったところに 展望台があってベンチが置いてありました
汗を拭い ベンチに腰掛て下を見ると アジャンタ全部が見下せました

気持ち良い風が 汗ばんだ身体を包んでくれます
しばらくそこで休んでいると ジョン・スミスと名乗るインド人?が
トラのぬいぐるみを持って 話しかけてきました
また商売上手の売り子さんかな?と思いましたが
そうではなく話をしただけで帰って行きました(誰だったのでしょうか?ジョン・スミス?)